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イチロー選手の美学と凄さ  その言葉の奥に見えるもの―王貞治評

イチロー
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イチロー選手が、日米での通算安打記録世界一を達成しました。
「認めない」という声も聞かれますが、記録の認否云々については、イチロー選手同様、意味も興味も感じません。

それよりも、今回の記録達成に関するイチロー選手の言葉の数々が、私の中で非常に強い光を放ち、その光の奥に潜むものに魅かれてしまいます。

それは、ビジネスという範疇はもちろん、人が人生でどう生きるべきかの一つのよき手本としても、参考にすべき点が多々あるように感じるからなのです。

●「質」を求めることへの、妥協なき姿勢

「質」といっても、一般的な視点とは異なるかもしれませんが、「カチッ」とハマったのが以下の言葉。

「・・いつかアメリカで、ピート・ローズ(注1)の記録を抜く選手が出てきてほしいし、それはジーターみたいな人格者であることが理想ですし、・・・・」
「・・・ただ、いろんな数字を残した人、偉大な数字を残した人、たくさんいますけど、その人が偉大だとは限らないですよね。偉大な人間であるとは限らない。むしろ反対な方が多いケースがある、と僕は日米で思うし・・・」
「・・・だからちょっと狂気に満ちたところがないと、そういうことができない世界だと思うので、そんな人格者であったらできないっていうことも言えると思うんですよね。その中でも特別な人たちはいるので、だから是非そういう人たちに、そういう種類の人たちにこの記録を抜いていって欲しいと思いますよね」

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何度か出てくるキーワード、「人格」

野球技術の「質」は勿論ですが、人としてどうあるべきか?イチローとして、どうあるべきか?の「質」の追及にまで押し延べられた、その視点。
「人格」の重要性は多くのアスリートも認識しているでしょうが、明らかに他とは突き詰め方が異なるイチロー選手。
それこそが彼の大きな強みだと感じます。

というのも、長く運動競技に携わっていた個人的な経験からも、技があれば、勝てるというわけではなく、力や速さ、才能があれば、優勝できるわけではないという状況を、イヤというほど見てきました。

一瞬なら勝てます。
しかし勝ち続けるためには、やはり、人格や、生き方が、大きく関係してきます。

当然イチロー選手はそこに気付いていますし、そして実行をしてきています。
それを口にできる強さも兼ね備えています。

サラリと書きましたが、野球界という様々な誘惑や嫉妬、抑圧、トラブル、怪我などの渦巻く中で、多くの有望選手が自分を見失い、能力を十分に発揮できず、あるいは星屑となり消え去っていくという事実。
むしろ自分を失わないことのほうが、圧倒的に難しいはずです。

しかし、「究極でなければ到達できない、それ以外のやり方で到達しても意味がない領域しか目に入らない。興味がない」とでも言っているようなイチロー選手の言葉は、近寄りがたほどの眩しい輝きを放っています。

 

第一回WBCで優勝した日本代表監督、王貞治氏について語った際の、イチロー選手の言葉にも、そんな思いがにじみ出ています。

「偉大な記録を作った人はたくさんいますけど、偉大な人間は、そうはいないですよ。
野球界の中には、尊敬できる人がほとんどいないんですよ。
その数少ない、僕が尊敬する方ですね。」

と、最大級の賛辞を送り、敬意を表しています。

そして、

「話している表情とか、よどみのない目。真っ直ぐ、この世界で突き進んでこられた雰囲気が、それだけで伝わってくる」
「僕はちょっと、よどんでる。真っ白じゃない。もちろん黒じゃないよ。グレーでもないけれども、グレーがかった白だよね。やっぱ、白い人には勝てない。黒い人とか、グレーの人とかには絶対勝つ自信があるけど。まあ、あり得ない存在ですよね。王監督があり得ないんですよ、恐らく」

というような、コメントを残しています。

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裏を返せば「単なる記録だけでは、俺は評価しないよ。もっと大事なものがあるだろ」といった社会や球界への、ある種の問いかけ、問題提起でもあるのではないでしょうか?

 

●孤高の男の愛情

今回の4257安打について、イチロー選手は以下のようにも話しています。

「・・・ここにゴールを設定したことがないので、実はそんなに大きなことという感じは全くしていないんですけど、それでもチームメートだったり、記録の時はいつもそうですけどファンの方だったりと、ああいう反応をしてもらえるとすっごくうれしかったですし。そこですね。それがなかったら、何にも大したことないです。・・・」

「・・・今回のでいえば、ピート・ローズが喜んでくれてれば全然違うんですよ。それは全然違います。でもそうじゃないっていうふうに聞いているので。だから僕も興味がないっていうか、それを喜んでくれてたら、・・・」

自分や、やってきたことへの絶対的な確信や自信を持つ、誇り高きイチロー選手。
相手に追従、迎合する考えなど、これっぽっちも感じられません。

しかし、独りよがりで、自己完結のような狭量な器では、勿論ありません。
ただ、切り捨て、突き放す、無責任なものでもありません。

観る者や他者に対する愛情をしっかりと兼ね備え、しかし、決して、互いの自立を阻むようなベタベタした偽の愛情などではないことを表す、彼の言葉と表情。
だから気持ちいい。
気になってしまう。
そして、つい、引き込まれてしまう。
それは、「社会の中で生きる」ということを本当に理解している言葉だからなのでしょう。

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「質」の高さをどこまでも求める、イチロー選手。
1ミリの妥協も許さないからこそ登ることのできる前人未踏の風景で、ひと時の心地よい風に吹かれながら、すでに明日に向かって歩き始めている、孤高の背中。

そして弊校も、そんなイチロー選手の言う「白い」領域だけを、ビジネスの分野で目指しています。
それこそが、社会の何事をも解決し、永遠性を築くことができるものだからです。
「きれいごと」「理想論」という声を黙らせるほどの、弊校の「真っ白」なリーダーが積み上げる圧倒的な結果。それだけを光に、前を見つめながら進んでいます。

名作『坂の上の雲』の

「のぼってゆく坂の上の青い天に、もし一朶の白い雲がかがやいているとすれば、それのみを見つめて坂をのぼってゆくであろう。」

かのように。

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注1:ピート・ローズ

ピート・エドワード・ローズ・シニアPeter Edward “Pete” Rose Sr. , 1941年4月14日 – )は、アメリカ合衆国オハイオ州シンシナティ出身の元プロ野球選手およびプロ野球監督。ニックネームは「チャーリー・ハッスル(Charlie Hustle)」。
MLB最多試合出場記録・最多安打記録(4256安打)・200安打最多回数記録などを保持している。監督在任中の野球賭博により、1989年にMLBを永久追放となった。


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