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モチベーションを高く維持するためのポイント ―豊田佐吉、本田、松下幸之助

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「自分のため」だと、それほどパワーが出ない人でも、「家族のため」「社会のため」「人類のため」「困っている人のため」だと、パワーが出てくるような人が沢山いる。
トヨタグループの創始者、豊田佐吉は、旧式の生産性の上がらない機織り機で、長時間働いても豊かにならず、貧困にあえぐ母や郷里の人々を救いたい、あるいは「発明」によって、日本の産業を発展させ、日本を裕福な国にしたい、という動機に基づいて、すさまじい集中力を発揮して多くの発明を成し遂げた。

 

こういった話は、スマイルズの『自助論(self help)』の中で、大量に紹介されている。
一例として、イギリスの造園家ラウドンは、すでに18歳の時から翻訳などで社会的な業績を残したが、20歳の時、「私はもう20歳だ。人生の3分の1は過ぎたというのに、イギリスの人びとのために、私は何をしたというのだろう?」と日記に記している。彼はその生涯において、造園や農業システムにおいて大きな業績を残したが、その社会貢献に対する責任感はすさまじい。51-DU1JKYQL._SX320_BO1,204,203,200_

本田宗一郎は、資本金600万円の時に4億円の工作機械を輸入することを決断。「この機械は日本に必要だ。将来日本が発展するために。(借金が返せなくて、ホンダの)会社は潰れるかもしれないが、機械そのものは日本に残る。それは必ず、日本の産業界に絶対に必要だ」と言った。彼の事業そのものにかける、動機のレベルの高さが伺える。

 

松下幸之助は、自分自身のためにもがんばったし、松下一族(妻の兄弟のサンヨー電機・井植家や、娘婿の正治氏、隠し子たちなど)のためにも苦慮したし、松下電器の社員、労働組合、販売店、顧客のためにも最大限、力になろうとしたし、「産業人の使命は貧乏の克服である」として、水道の水のように低価格で良質なものを大量供給する『水道哲学』によって、この世を極楽浄土にするという意欲を持って、世界に対峙した。
一つの単純な目標で突き進んだのではなく、人間としての、自然で多様な欲求に従って、人生を全うしていった。

 

個人レベル(単に金持ちになりたいとか、不労所得を得てハワイに住みたいとか)や、自分の家族レベルの動機だけで前進している人は多い。
しかし個人や家族レベルだけでなく、社会のために貢献したいという動機は、本来誰にも備わっているものである。
目先の生活に追われて、個人的なものを優先してしまうとき、自分自身の本来備わっている、社会的な責任感を、放棄してしまっている。その責任感の放棄が、その人の本来の人間としてのプライド、社会人としてのプライドを放棄させ、結果として、「余裕があったら社会的貢献もしてもよいかな」というような平均的な社会人ができあがる。

 

本来の責任感を放棄したコストは、結構高くつき、その人の人生を、その分だけ少し、グレー色にしてしまっている。
そこを直視できる人には、多くの活力が取り戻され、骨は折れるかもしれないが、やりがいのある人生という最大の楽しみが用意されている。
実際、そこの責任を回復した人は、内向しにくくなり、意識が外へ向くようになり、非常にタフになる。
そうするとValiantな(勇気のある)人になる。

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